銃とナイフ 7 -Silent Noise-



 爆発の瞬間、聞こえた声は誰のものだったか。



 コックをひねって熱い湯を頭から浴びる。
 擦り傷が沁みたが、痛みは生きている証し。そのまま甘受した。
 顔にかかる滴を手のひらで拭きとり、深く息を吐く。
 生きている。
 湯を浴びて血行が良くなり、赤く火照っている手のひらを見つめ、漠然と思った。
 数時間前の喧騒がまるで幻のようだ。
 テロリストとの戦闘の後はいつも同じような感覚に囚われる。
 銃声の怒号と死の静寂の間にギャップがありすぎるのだ。その死を自らの引き金が齎したのだとしても。
 死んでいない。まだ生きている。
 それを実感するためには、死の匂いをシャワーで洗い流すだけでは足りない。わずかな痛みでは現実を実感するのには物足りない。
 もっと。もっと。
 身体の芯から脈打つように生を欲してる。
 あぁ…。
 もう一度深く溜め息をつくと、脈打つそれを手のひらで握り込んだ。







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