服を脱がす間も、サイトーは抵抗しなかった。
服をすべてはぎ取って、ドッグタグも外すと、アルコールで上気した肌が露わになった。その肌に余すことなく口づける。
「………ん………」
サイトーはシーツを蹴り、身を捩じらせ、首を振る。静かに悶えるその姿は、女の喘ぎよりもくるものがあった。
しかも反応がいつもより素直だ。酔っているので、理性による制御ができないのだろう。表情も蕩けていて、快感に酔っていることが分かる。
すでに先走りで濡れているサイトーのモノを握り込むと、サイトーの身体がピクリと跳ねた。その身体に覆いかぶさり、耳元に囁く。
「サイトー?」
「…イイ…」
パズの身体の下で、更なる快感を求めるように、サイトーは自ら腰を揺らす。
滅多に見られないサイトーの反応に、パズの口角が上がる。
「もっと、か?」
サイトーがコクリと頷くのを確認すると、パズはサイトーのモノを強く扱き始めた。
「あっ! あっ!」
サイトーは身体をのけ反らせ、パズの肩を掴む。唇を塞いでやると、首筋に腕を回して、舌を絡めてきた。
(………本当に素直だな………)
それは本当に酔っているからだけなのか。
普段なら、酩酊しているサイトーを抱くことはしない。相手を問わず、酔った成り行きで寝る趣味はパズにはない。
だが今夜は違う。サイトーのゴーストの呟きを聞いてしまった今は、サイトーが求めるものを与えてやるだけだ。
パズは身を起こすと、サイトーの身体を裏返した。そのまま腰を上げさせ、双丘を押し開く。
唾液をたっぷりと含ませて、舌先で秘部を突いてやると、何かを期待するかのようにきゅっと締まる。それと同時に、枕に顔を押し付けているサイトーが声を上げるのが聞こえた。
その様子が面白くて、パズは焦らすようにじっくりと舐めた。逃げる腰を捕まえて、空いている手でサイトーのモノを扱く。
サイトーは止め処なくくぐもった声を漏らし、膝を震わせ、腰を揺らした。
十分に解したそこに、ゆっくりと指を差し込む。中はいつも以上に熱く、パズの指を絞めつけた。
サイドテーブルの引き出しから取り出したローションを垂らしながら、指をぐるりと回す。
「ふあぁっ! あぁ!」
すると、サイトーが普段は出さないような声を上げた。
「サイトー?」
思わず驚き、パズはサイトーの顔を覗き込んだ。
「…早…く…! もぅ…っ!」
枕で隠れてサイトーの表情は見えない。しかし、サイトーはパズの指を咥えこんだまま、強請るように腰をくゆらせる。
サイトーが感じたものが痛みでないことが分かり、パズは行為を再開した。中に入れる指を増やして、丹念に撫でて解す。ローションで濡れたそこは、いやらしい水音を立てた。
「パズ…! パズ! も、もう…!」
パズの手の中で怒張したサイトーのがドクドクと脈打っている。絶頂が間近な証拠だ。
「イっていいぞ」
パズの言葉を待たずに、サイトーは声を上げて、パズの手の中にすべてを吐き出した。
「あ…っ! …あっ!」
パズの身体の下でゆっくりとサイトーの身体が揺れている。
あの後、サイトーは何回達したか分からない。パズに促されるままに、何度も情欲を吐き出した。
無論、パズもそれは同じで、サイトーの中や外にブチ撒けて、二人の身体は互いの体液でべたべたになっている。
しかしそれも不快ではなく、むしろそれらを擦りつけ合うように、身体を密着させて抱き合った。
今はゆっくりゆっくりと腰を使い、最後の絶頂までの道のりを愉しんでいる。
短い呼吸を繰り返す唇に、啄ばむようなキスを施し、サイトーの短く刈った頭を撫でる。
「…ん………パズ………」
パズの背中に回されたサイトーの腕が、パズの身体を更に引き寄せる。
「どうした? 限界か?」
優しく尋ねるパズの唇を、奪うようにサイトーが口づける。
パズはサイトーの口内を蹂躙しながら、ギリギリまで引いた腰を力強く最奥まで押しつけた。
「………っ!!!」
パズの腕の中でサイトーの身体が痙攣し、やがてゆっくりと弛緩していった。
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